世界で大ヒット中の、『ボブ・マーリー:ONE LOVE』。意外にも、美の視点から観るのも面白かったので気づいたことをシェアします。
今回は、美容の専門家「コスメコンシェルジュ」の立場から映画を語ります。私なりに気づいた見どころは、4つ。美容に関心のある方は参考にしてみてくださいね。
見どころ1 色彩美
色がとても印象に残ったので、カラーの知識がある方はもっと楽しめるかもしれません。
ボブ・マーリーの出身地であるジャマイカの美しい風景や自然は、沖縄の風景とよく似ていて、何だか親近感も湧きました。
自然以外にも、メイクやファッションの色使いも素敵でした。
「ラスタカラー」と呼ばれる赤・黄・緑・黒を組み合わせた鮮やかな色は、ジャマイカの景色や人に溶け込んでいて、「風土に合う色」の存在があることを感じさせられます。
参考:ラスタカラーとは?
見どころ2 メイク
コスメコンシェルジュなら、メイクは外せない注目ポイントでしょう。
ジャマイカ人の肌色は黒系、もしくは褐色系が多く、メイクは特に見ておきたいところです。
黒い肌のカラーメイクは、鮮やかな発色の原色が使われることが多いです。同じ色を、黄色人種の日本人が使うと色目立ちしすぎて自然な仕上がりにはなりません。
映画の登場人物のメイクを見ていると、ロンドン留学中の経験を思い出しました。
クラスメイトにアフリカ系の方がいて、メイクの授業で黒人メイクを学ぶ機会に恵まれたことです。
衝撃的なのは、肌色による発色の違いです。
例えば、日本人になじむベージュカラーは、黒人の肌につけると全くと言っていいほど発色しません。
逆に、強烈にビビッドなピンクをつけると、黒い肌色となじんでナチュラルなペールトーンの色に変化するのです。
パレットで見た色と、肌につけたときの色が大きく変わるので、とても面白く興味深い体験だったのを覚えています。
映画では、ジャマイカ人女性のメイクが印象的で、彼女たちにしか似合わない色使いにハッとさせられっぱなしでした。
見どころ3 ファッション
メイク以外にも、ジャマイカ人のファッションも注目です。
服も原色が多く、とてもよく似合っています。原色同士を組み合わせたカラーバランスは、見ていて参考になるし、「日本人ならどのようにすれば似合うかな?」とか考えちゃいました。
女性が巻いているターバンも素敵で、中でまとめている髪の毛はどのようになっているのかまで気になりました。
男性はドレッドヘアをおろしたスタイルが多かったのですが、女性はターバンを巻いたスタイルが印象的でした。
見どころ4 女性の存在
最も印象的なのは、ボブの奥様であるリタ・マーリーの存在です。
映画の舞台は1970年代で、まだまだ女性の権利が今よりも認められていない時代。男性中心の社会の中で、自分の意思を強く持ち続けながら夫を支える姿は、「たくましい!」と感服させられました。
映画の主体は、ボブ・マーリーのカリスマ性を描いた内容ではありますが、同時に女性の強さも表現されています。同じ女性として共感する部分が多かったので、女性陣に着目するのもおすすめですよ。
映画で感性を研ぎ澄まして美的感覚を高めよう
コスメコンシェルジュの視点から、映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』の見どころを紹介しました。
色・メイク・ファッション・女性の存在感の、4つを取り上げましたが、あなたの感性で他の見どころも見つけてみてください。もちろん音楽も素晴らしいので、あわせて楽しんでくださいね!