浦添市の「貝出汁沖縄そばキセキ.」|五感を揺さぶる味とおもてなし

今話題の、「貝出汁沖縄そばキセキ.」に行ってきました。

2022年10月に那覇市から浦添市に移転。

「王様のブランチ」など全国放送番組にも取り上げられるほど注目度の高いお店です。

沖縄そばの出汁は豚やカツオが多い中、貝出汁は初めての響き。期待感が高まります。

沖縄そばを食べ慣れている沖縄県民の私でも、どんな味がするのだろうと興味深々。

ワクワクしながらお店に向かいました。






場所は浦添市の閑静な住宅街

お店は浦添市の浦添工業高校近くにあります。

道路沿いにあるので看板は比較的見つけやすいです。道向かいに駐車場があります。

駐車場は出入口が少し狭いので混雑時は注意が必要です。実際、ミニバンが入りづらそうでした。

お店に行ったのは日曜日のお昼。駐車場は混んでいましたが、たまたまラスト1台が空いていてラッキーでした。

また、雨が降っていたため砂利の地面は水たまりがちらほら。ハイヒールを履いている女性は歩きづらいかもしれません。

私はスニーカーだったので汚れがちょっと気になるものの、早く食べたい気持ちのほうが勝っていました。

完全なるガチマイ(食いしん坊)精神ですね(笑)。

並ぶのを覚悟して時間に余裕を持って行く

到着したのは13時半ごろ。すでに多くの人が並んでいます。

ドアの前にファイルが置かれているので名前を記入して待ちます。

店舗の横に長イスがあり座って待つこともできます。

この日は7組待ちで、だいたい30分くらい待ちました。

雨が降っていたので屋根付きの場所で待てたのは良かったです。

入店したら食券を購入

名前を呼ばれ、いざ入店!

入口近くの食券機へ案内されます。

支払は現金のみです。キャッシュレス派の方は現金をご用意くださいね。

初めての利用者にはスタッフさんがメニューの説明をしてくれるので安心です。

この日の限定メニューも案内してくださったので、メニュー選びに時間がかからず助かりました。

今回オーダーしたのは人気メニューの「貝出汁沖縄そばMIXセット」。

貝出汁沖縄そば、あさりご飯、プリン、トッピングに三枚肉と軟骨ソーキの2種類がプラスされたセットメニューです。

せっかく来たからには、ダントツ人気なものから食べたいですよね!

女性の方で「量が多くて食べきれないかも・・・」と思う方は、麺の量が半分のレディースセットがあります。

お腹の空き具合をみて選んでみてくださいね。

ガチマイの私は迷うことなくレギュラーサイズ!(笑)。

店内は静かで落ち着いた雰囲気

食券購入後、席に案内されます。今回のお席はキッチン前のカウンター席。

オープンキッチンが見渡せて、作っている様子を見ながら待てるので退屈しません。

お客様に見られることが前提なため、綺麗に整理整頓されているのが印象的でした。

また、余計な「音」も出ておらず「静か」なのに気が付きました。

BGMのボリュームは小さめに抑えられている上、「作業する音」もミニマムなのです。

スタッフ同士の会話も必要最小限。各々が担当する作業に集中している感じ。でも挨拶は元気な声でちゃんとしてくれます。

お客様同士の会話が大きな音で妨げられないよう、楽しめるような配慮がされていることに気が付きました。

お客様を心地よくする「空間の提供」は大切な接客の一つです。ここにもお店のこだわりが感じられます。

ティシュケースは革製でオシャレ♡ 立てて置くと省スペースになるしケースも映えます。

そばの味はいかに?

結論から言うと、感動と発見の嵐でした。順番にレポしていきますね。

そば

左上のとんがっている具材は揚げゴボウ。ゴボウを一口かじり、スープを口に含むとゴボウ出汁のような風味まで味わえます。
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まずは見た目から。沖縄そばのイメージを覆すような盛り付けです。

トッピングは一瞬「ラーメンか?」と思わせるような食材たちがズラリ。2種類のネギをはじめ、赤大根、赤タマネギ、揚げゴボウまで!

沖縄そばに定番の、かまぼこや紅ショウガは皆無です。

盛り付けとスープの見た目はラーメン。でも、麺をすくって食べてみると「沖縄そば」なのです。

この「裏切られ感」を体験したくて、楽しみたくて、みんなこの店に来ているのだとまたまた気づかされました。

これだけでもエキサイティングですが、食していくうちにさらなる感動と気づきへのワールドが次々に展開されます。

これこそキセキさんが企てた「キセキ」と言っても過言ではありません。

麺は、生麺を使用。茹で麺が一般的な沖縄そばですが、キセキさんは違います。

生麺は茹でるのに少し時間がかかります。

沖縄そばを食べ慣れている沖縄県民からすると、注文したメニューが来るのが「少し遅いな」と感じるかもしれません。

そこは辛抱。

生麺ならではのコシの良いツルツルとした美味しい麺が、あなたの前にやってきます。

極上のスープは、豚骨出汁と貝出汁の絶妙なブレンドで作ったのだそうです。

濃厚なのに、濃厚過ぎない新感覚な味!とてもとても美味しいスープでした。

豚骨スープって、食べているとだんだん口の周りがベトベトしてくることはないですか?

キセキさんのスープはそのような「ベトベト感」があまり感じられず、後味がスッキリ。

そして、麺を食べた後にも次なるエンターテイメントが待っていました!

残ったスープの中には、みじん切りにした生の赤玉ねぎが沈んでいます。この赤玉ねぎがスープと相まって、また違う味わいに。

「赤玉ねぎと沖縄そばって、そんなに相性良かったのかい?!」と、新たな発見が。

ラストはもう「沖縄そば」ではなく「洋風スープ」を食しているような感覚に陥りました。

まるでトランス状態にいざなわれたかのようです。どんだけーっ(笑)。

実は、こってりとした豚骨出汁が苦手な私。

ですがこのスープはとても美味しくて全部飲み干してしまいました。

私のように、こってり系が苦手な女性にもおすすめです。

軟骨ソーキは骨感とは無縁。

ホロホロ・プルプルの触感で口の中で溶けていきます。

コリコリとした軟骨ソーキが好きな方は物足りないかもしれませんが、このプルプル感はやみつきになりそうです(笑)。

三枚肉はオーダーを受けてから表面をバーナーで炙ります。

香ばしい風味が鼻の奥で泳いでいました。

ひと手間加えるだけで、こんなにも「深み」が出るなんて・・・。

どんぶりのカタチもユニーク。

あさりご飯

アサリはアッサリ?!

アサリの出汁が効いていて、アッサリとした優しい薄味。何杯でも食べられそう♪

お米は国産コシヒカリを使用。

ふっくらと炊きあがったお米は本当に美味しかったです。

ご飯にそばのスープをかけて、おじや風に食べるとまた絶品に!

一つで二度楽しめる逸品です。

ご飯茶碗もカワイイ。器好きの方は楽しめるはず!

プリン

沖縄県産黒糖を100%使用した、十分すぎるほど価値の高いスイーツです。

沖縄の黒糖は生産量が少なく、他の砂糖に比べると高額です。

そのためコストが低めで白糖など別の砂糖をブレンドした「加工黒糖」が使われることが多いです。

しかし、キセキさんのプリンは黒糖100%!

こだわり抜いたモノヅクリにまたまた感動したのです。

黒糖は体内での糖の吸収が白糖に比べて穏やかです。

そして、ミネラルが豊富なのが魅力の一つ。

砂糖一つとっても選び方次第で栄養価が全く違ってきます。

そんなキセキさんのプリンですが、口の中で一瞬でトロ~リ溶ける食感はもうヤミツキに。

そして黒糖100%ならではの「苦味」が舌の奥で後味として残り、「黒糖本来の味」が体感できます。

人気すぎてテイクアウト商品まで出た理由がわかります。

食べていると、「この味なら琉球紅茶と合うかも!」と思いました。

琉球紅茶とは、株式会社沖縄ティーファクトリーが生産する沖縄県産紅茶です。

沖縄でも紅茶が作られているのはご存じでしたか?

沖縄の土壌で育った茶葉と沖縄黒糖のマリアージュ。相性は悪くないかもしれません。

次回はプリンをテイクアウトして、どの琉球紅茶と合うか試してみようと思います♪

まとめ

そば、あさりご飯、プリン、全てが美味しくて満腹・満足。幸せな時間を過ごすことができました。

初めて行くなら、キセキさんのこだわりが全て味わえるセットメニューがおすすめです。

キセキさんは貝出汁がインパクトとなり人気店となりました。

貝出汁の他にも、煮干出汁と海老出汁があります。どれも美味しそうで、全部制覇したいです。

また、沖縄そばとプリンの組み合わせは今までにない発想です。

沖縄県民がも思いつかないような、意外性のあるアイデアで勝負されているお姿にとても感銘を受けます。

テーブルに置かれている小さなパネルには、オーナーさんの想い、理念、食材へのこだわりが掲載されています。

「夢は、逃げない。逃げるのは、いつも自分の方だ。」

というフレーズに痺れました。

注文を待ちながら是非読んでみてくださいね。

店舗情報 

インスタグラム https://www.instagram.com/kiseki__okinawa/

食べログ https://tabelog.com/okinawa/A4703/A470404/47029607/

参考

黒糖と加工黒糖の違い|沖縄県黒砂糖協同組合 沖縄県黒砂糖工業会

沖縄ティーファクトリー